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ラスト・ラン/殺しの一匹狼のeknのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

“冒頭に何を見せるか”という選択で監督のセンスが分かってしまうものだけれど、リチャード・フライシャーは紛れもない本物なので本作も最高。主人公のドライバーとしての技量、9年のブランクがあること、老娼婦と夫婦のような関係であること、50を過ぎてもセックスをしていること等、人物像や展開の土台をスマートに描く。ボニーとクライド的な逃亡中の若いカップルと老ドライバーの関係性は、車中やモーテルなど狭い空間ばかりにいるのも相まり常に緊迫感があって、ポランスキー『水の中のナイフ』を思い出す。女がひとりで主人公の部屋に入ってきたシーンと、そのあとに男の部屋に戻ってベッドに入るシーン!
ラストの切れ味もたまらない。
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