このレビューはネタバレを含みます
憂き目にあうときは
「なぜ自分だけがこんな目に?」と思うものだ。まったくひどい!他の誰もこんな思いはしてねえよ、と。
でも意外とその経験から得るものがあったりする。ときには以前よりもっともっと、多くを手にしていたりもすることもあるのだ。そんな人生を切り取った作品のように感じた。
全編通して派手さはないものの、才能あふれるシェフの父ちゃんが失墜するところから家族の絆を取り戻すまでをほのぼのと描く。とうちゃんが息子に作ったチーズサンドがめちゃくちゃ美味しそう!!カリッとトロッと(*´ω`*)
失意のうちにあっても、カッコ悪い姿を晒しても「今できること」を探してトライし続ける父ちゃんシェフ。わたしたちだって、行動しつづける限り、諦めない限り、スポットライトのなかにいられる。
改めてそんなことを感じさせてくれる良作である。ドンパチ派手な映画は食傷気味、という人の心と食欲を満たしてくれることだろう。