じゅぺ

シェフ 三ツ星フードトラック始めましたのじゅぺのネタバレレビュー・内容・結末

3.4

このレビューはネタバレを含みます

アベンジャーズのキャストが集結していると聞いて、「これはみなきゃ!」と思いました笑 もちろん、キャストだけでなく、とても楽しい作品に仕上がっています。

なにより、料理がめちゃくちゃ旨そうに撮られています。ジュージュー焼く音を聴くだけで、肉の香りが漂ってきそうです。いちばん食べたかったのが、一晩じっくり焼いたBBQのお肉。すごく美味しそうでした笑 しっかり調理してるところを映してるのもいいですね!

SNSの功罪も物語のなかで取り上げられています。いい評判も、悪い評価も、インターネットを通じて不特定多数の人間に一瞬で広まってしまうんですね。前半と後半で登場する「動画」にも注目してほしい。要は使い方の問題なんですけどね笑 一歩間違えれば人生をぶっ壊すきっかけにもなるし、賢く使えば逆に人生を好転させることだってできるわけです。

後半はタイトル通りフードトラックで商売を始めるわけですが、それがまたロードムービーとしても面白くなっています。こんな旅をいちどはやってみたい(料理オンチですけどね!)ここらへんはみていて本当に楽しいです。ワクワクとみなぎるパワーをもらえます。

意外だったのが、この映画が実は父と子の関係の再生の物語だったということです。ジェットコースターに乗りながらスマホ弄ってるパパが、フードトラックの旅を通して変化していきます。はじめはどうやって接するべきなのかわかっていなかったんじゃないかとも思います。しかし、「料理」という接点を通してそれが変わっていく。息子の方も父親の職人としての背中を見ながら、すくすくと育っていきます。ことばだけじゃ分かり合えない何かを、ふたりはこの旅を通して得られたはずです。

そんなこんなでとてもハッピーな気持ちにさせてくれる今作。地味にジョン•レグイザモがいい味だしてました。今回脇役がめちゃくちゃ豪華で、いちいち名前を上げるまでもないですが、そこらへんも作品に厚みを持たせてくれたと思います。

深く心に響くようなメッセージ性はないのですが、みたあとの爽やかさは「はじまりのうた」を連想させます。どちらも、自分の信念を曲げず、好きなことをやり通すことで未来を掴んでいく。そんな主人公たちの姿が元気をくれます。今年に入ってから良作ぞろいで僕は幸せです笑
じゅぺ

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