ノットステア

百円の恋のノットステアのレビュー・感想・評価

百円の恋(2014年製作の映画)
4.1
熱中できることがあれば、人生は変わる。
熱中することがなくなると、一生懸命な奴を見るのが嫌になる。

〇感想
前半…嫌悪感、嫌悪感、嫌悪感、嫌悪感、嫌悪感
中盤…嫌悪感、嫌悪感が和らぐ
後半…熱い!!
なんでこんなに嫌悪感あるのか。理由の一つは笑顔が無いこと。登場人物のほとんどが笑顔なし。笑顔があるのは、ほんっっとうに見ていてムカつく奴ばかり。だけど、ほんっっとうにムカつく奴の一人、レジの金を盗んでクビになったおばさんの最後の登場シーンでの笑顔は良かった。

『ある男』を観たとき、安藤サクラ演じる里枝に対して感じた。なんだ、このいい女感は、、、って。
『百円の恋』の冒頭。安藤サクラ演じる一子に対して感じた。なんだ、このクソみたいな女は、、、って。

救いようもない、救いたくもない奴ばっか出てくる。ちょっと安藤サクラが演じる一子に感情移入して、報われてほしいと思うけど、やっぱねぇ。それまでがアカンかったからなぁ。。。

ずっと引きこもってたやつが、母親の「(姉妹で)殺し合う前に出ていきなさい!」という発言で一人暮らしを決意する。自分から出ていく。一人暮らしを始めるための資金は母親が渡すけど。たぶん渡さなくても始めてた気がする。そんな簡単に変化するか?と疑問に思った。始めてみればなんてことはなかった、というのはよくあることだけどさ。。。

レジの金を盗んでクビになったおばさんのラスト登場シーンも良かったけど、良いやつだと思ってはいけない。なのに、、、良い奴だなぁと思わせる演出。。。

狩野もダメなクソ人間だけど、夢や目指すものが無くなり、自分に何もないって気づき、自信もなくなったら、ちょっとしょうがないのかな。まぁ、狩野みたいになったらダメよ。もう、体だけ目的な感じ?
断らなそうというだけの理由で一子に声をかける。おしゃべりおっさんとは違うけど、どこか似てる感じもした。



〇アマプラ紹介文
斎藤一子(安藤サクラ)は32歳にもなって、実家に引きこもり、自堕落な生活を送っていた。ある日、離婚して出戻り中の妹の二三子と大ゲンカになり、一子が家を出ることに。仕方なく、100円ショップの深夜労働を始めるが、そこは、様々な問題を抱える、個性豊かな底辺の人間たちの巣窟だった。一子の唯一の楽しみは、近くのボクシングジムで練習をする一人の中年ボクサー・狩野(新井浩文)を見ることだった。ある日、100円ショップに来た狩野からデートに誘われた一子は、初めてボクシングの試合を見る。それは狩野の引退試合だった。殴り合い、肩を叩き合う、ボクシングの試合に一子は強い羨望を抱き、自らもボクシングを始める。一方、引退試合で負けた狩野は自暴自棄になり、深夜の100円ショップに転がり込んでくる。そんな狩野を介抱するうちに体を重ねるようになり、二人の生活が始まるが・・・。



以下、ネタバレあり














○印象的なシーン。
働いてない。引きこもり。親の金で生活。髪も毛先部分は染めてる。ゲームしまくり。弁当屋だから食べるものには困らない?いや、姉妹が作った惣菜は不味く、食べない。夜のコンビニ(百円生活)で買う。発泡酒やお菓子など。7つ買って1つが30円引き。お釣りの30円は寄付しちゃう。ぜい肉だるだる。

妹と叩き合い掴み合うケンカ。止めようともしない父親。

家出。一人暮らし。

コンビニの床のガムを取った手で客が買った品物をビニール袋に入れる男。「ちょっとクセがある人なんすけどねぇ」って人のことは言うおしゃべりおっさん。

レジの金を盗んでクビになったおばさん。勝手に店に入って廃棄の弁当を取っていく。店の人ですら規則でダメなのに。止めると、弁当を投げつけ、「殺される〜。助けて誰か〜!」と大声を出しながら外に逃げていく。
普段からクビになった店の外にたむろし、変な人が集まってきてしまう。。。

ボクシングの試合を初めて観る。それは狩野の試合。おしゃべりおっさんがデートということで一緒にいる。うっさい。
試合後、餃子を食べる。おしゃべりおっさんの金。
一子トイレシーン。なんでこの描写?必要な描写?
一子のことはタイプではないけど、デートしてって言われたから〜って狩野に言うおしゃべりおっさん。狩野はおしゃべりおっさんに腹パン。

おしゃべりおっさん、一子の腹を殴り、強姦。
おしゃべりおっさん逮捕。(逮捕シーンはないけど、一子は通報する。)
デート前に店の金を盗んでいたおしゃべりおっさん。

ボクシングを始めてから、映画の、なんというか、エンジンがかかる。徐々に加熱。
はじめはフォームも動きもぎこちない。

コンビニのレジで狩野嘔吐。きったねぇ。
家に連れ帰って介抱する一子。狩野の風邪が一子にうつる。でかい肉を一子のために焼く狩野。
「見られてると恥ずかしくて食べられない」と一子。
誰がゆーとんねん、そんな言葉ぁ!って思いました。
その大きな肉を食べなら一子は泣き、笑う。その表情は陰で見えない。

一子は狩野にご飯を作ってあげるし、家に泊めてあげる。
狩野「何だお前、女房にでもなったつもりか?」

狩野は豆腐売りを始める。そこの女とくっつき、一子の元を離れる。

ボクシングジム会長「んー。あの、困るのよ。アンタみたいな人さぁ。男だってたまにいるんだよ。いい年こいて。何もない自分に気づいちゃってぇ。試合をしたい〜なんて言い出すのがぁ。自己満足の道具じゃないだよ?ボクシングは。」

シャドーボクシング。
縄跳びで身体能力の向上を表現。
冒頭と比べると、違う作品?ってくらい。

次の店長というかエリアマネージャーを一子はぶん殴る。クビ。
レジの金を盗んでクビになったおばさん。包丁持ってお金とり、店の奥で。。。
「ありがとね。」頭を撫でる。「ばいなら!」投げキッス。
手を振る一子

お父さん「お父さんみたいに、年くってから自分に自信がないってのは惨めだからな。お前がそうならなくて良かった。」

実家に戻る。
いじめられてる甥っ子にボクシングを教える。

ボクシングジム会長「10年遅いよ!はっ」

狩野「好きじゃねーんだよなぁ。一生懸命な奴見んの」
一子「え?だから出てったの?」

一子の試合
2ラウンドとられる。
あとがない3ラウンド目。一子の必殺技は左フック。決められるか??絶対に辞めない。戦えると言う。
いらないスローモーション。一発くらい決めなさいよ、とかいらんこと言う妹。こういう、感動させようっていう感じが強くてちょっと嫌だった。
スローモーションで左フックを数発決めるが、カウンターをアゴにもらい、倒れる。白目。立ち上がるも、負け。相手にふらふら近寄り、ハグ。(肩を叩きあう。)

勝ちたかったと、狩野に言う。狩野がメシに誘い、一子は狩野と手を繋いで歩く。

おわり。