はじまりのうたのTラモーンのレビュー・感想・評価

評判どおり素敵な映画だった〜。

オープニングのグレタ視点のライブハウスと、その後のダン視点のライブハウスの流れが素敵。
アレンジが自然と聴こえてくるとかめちゃくちゃカッコイイやんけ。

キーラ・ナイトレイ演じるグレタのアーティスティックでトゲトゲした表情がだんだん柔らかくなっていくのが素敵だった。この人が可愛い可愛いじゃない作品初めて観たかも。

マーク・ラファロ演じるダンも人のよさが滲み出ているキャラで素晴らしい。落ち目扱いされてるけど、音楽センスは全然悪くなくて時代についていけないだけというのも愛せるポイント。

ダンを恩人と慕うラッパーのトラブルガムとの関係性がまた素敵。いいミュージシャンは昔の付き合いを大事にするよね(氣志團とかホルモンが未だに八王子マッチボックスを大事にしてるのと同じ理屈)。
思えばこの辺はクソデイヴ(マルーン5もそもそも好きじゃないので許してください笑)との対比にもなってるよね。

寄せ集めバンドの録音風景もとても楽しい。雰囲気ごとパッケージするような録音方法いいよね〜。子供たちのコーラスとかニコニコしちゃう。
トラブルガムのとこのリズム隊を借りてきてるからめちゃくちゃグルーヴあるの笑えるし、ピアノの彼がバレエ教室飛び出すとこ最高。

ダンとグレタが一緒に街を歩きながらプレイリストを聴くシーンも、ダンと娘のヴァイオレットが一緒に演奏するシーンも、やっぱり音楽の共有って特別な感情だよね。

だからアルバムが完成して、ダンとグレタが別れるとこのハグ泣けたなぁ。一緒に音楽をつくるって、恋人とかとは違う特別なパートナーシップがある。長く一緒にバンドやった友達って男女問わずなんか違うもんな。

2人ともそれぞれに踏ん切りがついたようなラストはまさにBegin Again.
やっぱり女の人は上書き保存できるんですね…強いなぁ…。


てかてかヴァイオレット役の子「スウィート17モンスター」のネイディーンじゃん！って嬉しくなったり。


いつか息子にも楽器やってほしいな。ぼくがベース弾きだからできたらベース以外で。一緒にスタジオ入れたら楽しいだろうな。