GOD448

はじまりのうたのGOD448のネタバレレビュー・内容・結末

はじまりのうた(2013年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

最初にこの映画を観たのは、大好きだった彼とまだ付き合っていた頃だ。

彼に誘われたサシ飲みで、彼が私を上回るほど、映画と音楽が好きだと知って、一気に仲良くなった。
そしてそれから8ヶ月後、付き合うこととなった頃、2人で観た映画だ。

主人公のグレタが、プロデューサーとなったダンと、プレイリストを聞けばその人が分かる、と言って、それぞれのプレイリストを一緒に聞くシーンがある。

その時、
あんな風に、一緒に音楽を聴きたいと思うとしたら、それは君だよ、
と言われたことを今でも忘れない。

この映画でも、グレタとダンは結ばれなかったけど、堅い友情で結ばれている。

それは何かを共有したからだ。

音楽だったり、創作作業だったり、
そもそも共に運命を賭したレコーディングだった。

そして新しい人生が開かれた。

希望のうたがきこえてくるような、ステキな映画だった。

ハッピーエンドにも色々な形があると、
教えてくれた映画だった。

そして、彼を失った今、改めてこの映画を観た。
あの時の気持ちが蘇るようで、思い出がキラキラと切なかった。

今は友達となった彼も、同時期に、やはりこの映画を観たと言っていた。
彼が、私と付き合っていた時にこの映画を共有したことと
別れてから再びこの映画を観たこととは、
特に深い意味なんてないと、私は理解してる。

彼にとって映画はあくまでエンタメに過ぎない。

わたしには、自分の感情の玉手箱だ。
開けた途端、その時の想いが溢れてくる。

鑑賞はそれぞれ。

それでも、別れた後、お互いにこの映画を観た。

その事実だけで充分、あの頃の私は幸せだったと思えた。
この映画は私には、私的に特別な映画なのだ。
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