ルポライターの書いた相関図を見るだけで何か込み上げてくる人向け映画、クラブハーツのあの内装を見るだけで胸騒ぎがする人向け映画（横浜ベイホールなのか、行ったことないから知らんかった）。正直、トホホな部分も結構多い。序盤からして「流行のダンスミュージックに背を向けて、あまり知られてなかったヒップホップを… 」「トランス流せよ」バックで流れるのはオートチューンのかかったlate00年代風の打ち込みトラック。めちゃくちゃすぎ！！1作目、2作目と比較すると怨念レベルがまるで違う。東出が銃を構えるシーン、斜め向いてるのまじで良くない（キャラクター描写として）。雨の使い方もよくない、、と思ったらヒットマンが現れてから俄然面白くなってくる。そして、終盤の20分。スクリーンが切り裂かれ…あぁ石井隆。カメラの前に映し出される2人の老人、その馬鹿馬鹿しい絵面は不思議な感慨を生む。美学的な観点では計ることのできない何かが今作では提示される、そういうことだって映画を見る意味だと思ってます。観客は20年という歳月を受け入れた、はず。
