あつお

ジャングル・ブックのあつおのネタバレレビュー・内容・結末

ジャングル・ブック(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

人間が狼に育てられる、現実にもありそうな話
主人公のモーグリは普通の人間。ひょんな事からジャングルに取り残されて、狼の群に育てられる。現実世界でも、オオカミの群に育てられた人間の話はあった気がする。本映画の場合も、リアルの場合でも、その環境に適応し、逞しく生きていけるものなのだろう。
平和に暮らしていたモーグリであるが、ある日シア・カーンにその存在を見つかる。シア・カーンはその昔に、赤い花(火)を使った人間に傷付けられ、森を焼かれた経験がある。そのために、酷く人間を憎んでいる。ベンガルトラである彼に、力関係では及ばない。平和協定である水飲み場にも緊張感が走る。モーグリは自分を守ろうとするオオカミの群を気遣って、自ら人間界に戻る決意をする。自己犠牲の精神が美しい。
しかし、モーグリは人間の村に加わる直前、陽気な性格のクマ「バルー」に出会う。今までオオカミの群の中で厳粛に育てられたバルーにとって、新たな世界観を与える存在でしょうか。道具の使用を禁じられ、オオカミの生き方を強制されたモーグリにとっては、初めて人助けならぬ、動物助けを果たします。自分の能力によって、バルーに蜂蜜を与え、小象の命を助け、自分の居場所を見つけ出すのです。
自分の能力を、生き方を確信したモーグリは、脅威シア・カーンに立ち向かう決心をします。動物達の信頼を得たモーグリは、一致団結して、モーグリ自身は人間の方法を用いて、シア・カーン排除に向け勇気ある行動をするのです。
動物達の愛情や異種の交わり、また映像としての美しさも素晴らしい作品でした。
あつお

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