ヴぇる

ジャングル・ブックのヴぇるのレビュー・感想・評価

ジャングル・ブック(2015年製作の映画)
2.7
偉大な作品の実写化映画だ。

CG単体で見ると美しいが、人物と組み合わせると違和感を感じるし一体感はまだない。まだまだ年数は必要だろう。

そして今作はカメラが良くない。疾走感のある虎が走るシーンでは横滑りを固定させているため速さを感じないし崖から落ちるシーンでも下や横から固定しているから速度に違和感を覚える。固定で横滑りさせるならば前者なら引いた画、後者なら上から写すべきだった。つまりが、疾走感を感じさせたい場面でもマイナス面が目立ってしまい勿体ない。

加えて子役の演技には自然さがなくぎこちない。常に演じているのが透けて見える。
笑顔のパターンが少ないし、しかめっ面が多すぎてワンパターンだ。

唯一お気に入りだったのは象のシーンで、大きさや威圧感、存在感全てにおいて素晴らしい出来だった。

だが、存在を際立たて過ぎたキングルースは良くなかった。シリアスな場面からの歌の導入が上手くない。話し方はシックでダーク、回りの雰囲気も緊張感があるのに急に緩和されテンポもリズムも子供っぽいままだ。こここそ大胆なアレンジを使うべきだった。

総評として今作の実写化も偉大なオリジナルを超えるどころか、肩を並べることすら出来なかった。
ハッキリ言ってディズニーのCG実写化はもう諦めて欲しいと願ってやまない。
ヴぇる

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