このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞です。
以前から観たかった作品です。
ただ、きつい場面が多そうだなと思い、躊躇していました。
そして、覚悟を決めて観てみました。
感想としては、とてもいい映画でした😊
きつい描写が多いですが、しっかりと希望も描かれていました。
以下では良かったところを書いていきます。
①前半はしんどい場面が続く
・つらい場面が特に前半部分に集中している
つるべ打ちです。
児童虐待や混沌とする授業、保護者からの苦情、独り暮らしのおばあちゃんなどが丁寧に描かれていました。
特に児童虐待がつらすぎました。
・尾野真千子さん演じる水木さんの娘への暴力
じっくり描かれていました。
苦しくて、気持ち悪くなりました(誉めてます)。
それでいて娘はお母さんが大好きという……
このお母さんをただの悪人として描いていないことも良かったです。手首の傷痕や、1人で抱え込んでいることから、事情があることが伺えました。
正当化はできませんが、他人事ではないと思いました。
・神田さん関係の描写
つらかったです。
あの同居している男性には怒りで震えました。
・しかし希望も描いている
では本作がつらいだけかと言いますと、違います。
希望も描いていました。
②人に優しくすることで、その人も優しくなる
・映画の後半から流れが変わってくる
後半から徐々に優しい場面が増えてきます。名場面がたくさんありました。
岡野先生が甥っ子に抱き締められたところから変わってきます。この場面でまずグッときました。
・おばあちゃんと弘也くん家族
おばあちゃんが弘也くんのお母さんと玄関口で話す場面で泣きました😭
喜多さん演じるおばあちゃんの優しい言葉に自然と涙が出ました。
弘也くんの授業をお母さんとおばあちゃんが一緒に見てるのも良かったです。
幸せそうなおばあちゃんが素敵でした。
キャラメルが印象的でしたね。
・高橋和也さん演じる先生が素敵
映画前半から一貫して素敵な先生でした。
生徒に向き合う姿勢だけでなく、岡野先生への気配りも良かったです。
ちなみに、池脇千鶴さん演じる大宮さんの夫なんですかね?
・水木さんと大宮さん
大宮さんが水木さんを抱き締めるシーンが良かったです。
水木さんの手首の傷痕が気になっていましたが、大宮さんにも傷痕があったとは……
最後に陽が差し込む演出も好きです。
・岡野先生
甥っ子に抱き締められたところから変わっていきます。
家族の誰かに抱き締めてもらう宿題が印象的でした。生徒たちの各回答が良かったです。
愛されているという確信が人の芯になるのですよね😊
③ラストが素晴らしい
まず岡野先生が走るシーンから好きです。自然と応援していました。この場面でも目頭が熱くなりました。
そして、神田さん宅のドアを岡野先生がノックして終わります。
この後にどうなるかは描かれません。
仮に救い出して映画が終わった場合、どこか絵空事のようになってしまったかもしれません。
本作は誠実な終わり方をしたと思います。
このラストは、向き合うことの大切さを描いていると感じました。
④まとめ
いい映画でした。
人間の善の部分を信じたいと改めて思いました😊
また観たいです。