ManaTagei

きみはいい子のManaTageiのレビュー・感想・評価

きみはいい子(2014年製作の映画)
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虐待を受けた人をカウンセリングする人に言われたことがある。
「好き嫌いでなく、怖いという感情は別です。怖いと思う気持ちがあっても好きな人は好きなのです。だから辛いのです」
この言葉を思い出した。

人は年齢差があるなしにかかわらず、ジェンダーにもかかわらず、
とにかく同じ方向を向くのが理想とされる中、彼ら彼女らは意図するしないにかかわらず、がっつり四つに組んでしまっている。
いつも子から親への気持ちはまっすぐだが、親がそこに自我の強い反映をしてしまっていて、本文から逸れた対応しかできなくなっているのだ。
「後ろめたさ」はいつも大人の醍醐味なのかも知れないが、それを力が弱いものに当てこするようなら後ろめたい分量が増えるばかりだ。
親を救済と今の時代はどこでも叫ばれるようになった。
だが、誰よりも今痛んでいるのは子どもたちである。
あの苦しみは二度と嫌だと思うことをまた繰り返す心理は私にはわからない。
だが、もし同じ状況で私は同じことに陥らない自信もない。
人はなぜかあらゆる動物の中で、一人一人はとにかく弱い。
子どもと一緒に泣き叫ぶ母の方がまだ救いに近いのかも知れないとすこし思った。
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