このレビューはネタバレを含みます
韓国で、実際に起こった事件の映画化だそうです。
頼りない夫を持つ普通の主婦が、生活苦から、夫の後輩に紹介された高額なアルバイトを引き受けたら、その仕事は実は麻薬の運び屋で、すぐにバレてフランス(カリブ海)の刑務所に収監されてしまう話です。
これまでにも、ブロークダウンパレスやミッドナイトエクスプレスなど、言葉のわからない海外で麻薬からみの犯罪で収監される映画は観てきましたし、また、近年、この手の犯罪は増えてきているらしいというのは知っていたので、もはやそんなに珍しい話ではないのかなと思ったのですが‥。
この事件のひどいところは、まず、信頼していた人に騙されていたというショックや悔しさ(その後輩も悪気があったわけではなく、単純に、一緒に儲けようとしただけかもしれませんが‥)。
そして、駐仏韓国大使館が役目を果たさず、不当に長い時間最低な処遇のまま放置されてしまっていたところだと思います。
信頼していた国にも裏切られるショックと悔しさ、募る不信感。
無知って恐ろしいな、と思いました。せめてもう少し日頃から世の中のニュースに関心があったり、英語が話せたら彼女の状況は違っていたのかもしれません。
最悪で不利な状況を変えてくれたのは、妻を助けようと奔走する旦那さんに声をかけたドキュメンタリー番組製作のPDと、その番組を観た国民のインターネット上の声でした。
その様子を観たときは、これこそマスコミとインターネットの本来あるべき姿だよなと、とても嬉しくなりました。
今現在、日本のみならず世界のあちこちで、マスコミの過剰な演出や情報操作、インターネットでのアンチ行為や誹謗中傷が社会問題になっていて、規制せよという声が高まってきています。
そういった規制ができたとすると、今度は、正当な問題提起や批判まで、捏造だ、アンチだ誹謗中傷だと声を封じ込められることに悪用されることがあるのかもしれない?!
と、ちょっと不安になりました。
私がそんなこと考えてもどうにもならないけど。
世の中に誰かを思う優しい気持ちがもっともっと増えて、ネット上にもたくさん表現されていくといいな。
なんて、小・中学生の読書感想文みたいなしめ方で終わらせます。笑