マイナー美少女映画発掘シリーズ。
パッケージの安っぽさ、そして極度のClip数の少なさから当然ポンコツクオリティであることは承知の上だったのだが、意外や意外、これが好みにブッ刺さり。

物語としては、除霊能力を持った2人の少女がオカルト掲示板のオフ会に参加し、そこで殺人事件に遭遇するというもの。
もちろん前提として小規模低予算ではあるため、演出の安っぽさや演技力不足は当然あるし、ポンコツアイドル映画特有の見ていられないようなギャグ風の掛け合いも随所に。

露骨に短いスカートやパイスラ、度々使われるローアングルや胸チラアングルなど、ロリコン受けを狙っているであろうインモラルさにも満ちている。が、本作はそこに加えてチープではあるが死体や人体破壊、直接は映されないが動物虐待なども描かれ、百合やゴスロリ、ネット掲示板の自演荒らしといったオタク感満載の要素も登場し、もはやアングラ文化を総合的に詰め込んだような感覚がある。全体的なチープさも、むしろこのアングラさを高める方向へ効果的に機能している。

また、オフ会参加者の1人を演じた澤田祐衣が素晴らしい。“ザ・眼鏡っ子”の絶妙なビジュアルに加え、後半に本性を現してからはわざとらしいふざけ演技で神経を逆撫でするようなクレイジーサイコレズっぷりを存分に発揮している。途中で眼鏡を外してしまうのは残念ではあるし、流石にわざとらしすぎに感じる瞬間もあるが、確かな演技力を持っていると思う(残念ながらこれ以降、映画への出演はしていないようだが)

物語の一応メインとなる除霊関連も本格的な演出があるわけでは全くないが、「溺れている状態を落ち着かせて浮上させる」という除霊の例え方はなかなか面白かったし、何よりあまりにも軽薄すぎるオチには驚愕した。

流石にこのスコアは褒めすぎな気がしなくもないが、ハードルが下がりきっていたのと、何より自分自身で知名度の低い作品を発掘し、それが好みにドンピシャだったという嬉しさは代え難い。

ちなみに余談だがこの映画、ニコニコ大百科に作品単体のページがあり、書き込まれたコメントが削除されまくっている。どうやら主人公の苗字が田所なので、淫夢民がこぞって荒らしまくっていたらしい。流石に言いがかりが迫真すぎる。

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