海老

パシフィック・リム アップライジングの海老のレビュー・感想・評価

3.2
評価があまり宜しくないこともあり、変に気負わずに観よう、と楽な姿勢で映画館へ。
これは新生パシリムなのだと思いつつ、観た結果の感想は正直に。

ロボットvs怪獣映画 としては満足でした!
ただ、初代パシフィックリムの要素部分で、幾つかショックが大きすぎて中盤集中できない事態に…。

理由は2つ。
一つ目は前作主役のローリーがほぼ全く物語に関与しないこと。後から知りましたが事前情報でも明らかにされていたんですね。チャーリーハナムの都合が付かなかったって、そんな理由かい!退役軍人になっているとかの理由なら納得できましたが、まだ現役であるはずの時代だし、マコだけが出てくるので、ローリーがいないまま平然と進む舞台設定に混乱していました。それを言うならハークハンセンもそうですが、ローリー不在の混乱は特に大きかった。
二つ目は、カムバックを果たした前作英雄たちの立ち位置。ネタバレは避けますが、大きなショックを受けたのはこっちです。前作に続いて活躍する嬉しい展開もありますが、好きだったキャラの処遇が受け入れられず、映画の途中で集中が散ってしまう事態に。前作キャラは漏れなく活躍しろ!なんて言うつもりはないですよ。前作の功績を思うと重要度がアンバランスすぎて、これまた混乱するんです。
即ち、映画を観ているこっちが「ウサギ追い」をする事態に陥ったわけですよ。「戻ってこい!」と声をかけてくれるバディは僕にはいませんでした。

ショックが大きくてネガティヴが続きました。

そもそもこの作品の本軸である、怪獣とイェーガーの闘いですが、僕はアリでした。これはこれで、かっこよかった。
確かに無骨さや重厚さが抜けて軽快になった感はありますね。そのぶん、スピードを生かした鮮やかな戦闘は眼を見張るものでした。前作と違って足が固定されていないことと、コクピット内にVRで風景が投影されることも新しい「燃え」要素になっているなと。
好みで言ったら僕は前作の方が好みですが、巨大怪獣とロボットのバトルとしては今作も胸が踊ったのは事実。

ラストの東京の謎の中国感とか登場人物とか、制作元の背景とか、思うところがあるのも事実なんですが、それはやめておきます。


無い物ねだりをしても仕方ないんですが、日本大好き変態デルトロワールドがまた観たいなぁ、とも思う。
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