このレビューはネタバレを含みます
仕事に忙殺され家庭顧みずな生活を送る女社長ジュールズ。(アンハサウェイ)
そんな彼女の元に、シニアインターンとして採用された年配男性ベン。(ロバートデニーロ)
異色な2人がダブル主演を務めるが、目まぐるしく働くジュールズは、穏やかで俯瞰的にアドバイスをくれるベンの存在に次第に救われていく。
映画の中でジュールズは両親と不仲であることを言っていた。母親とは電話やメールのやり取りをしていたが父親は出てこなかったので、敢えてベンの存在をお父さん的存在感として引き立たせるためなのかも?
ジュールズは夫に家事や娘の送迎すべてを任せているため、ママ友からは少し軽蔑されている。映画は2015年で女性のキャリア形成が既に構築されている時代ではあるが、子育てとの両立はかなり厳しい。
一方、ベンは妻に先立たれ残りの人生を有意義に過ごすため常に好奇心旺盛で、ヨガや旅行や早朝のスタバなど、1人でいても寂しくならないような暮らし方をしていた。しかし、社会との関わりを保つために、ジュールズの会社での募集を見て自ら志願した。
この映画を見る前に、偶然、新聞の人生相談コーナーでこんな記事を見た。
60歳女性。子育てが終わりこれから働きに出たいがずっと専業主婦だったため自信がないというもの。
私生活は守っていても、自分の稼ぎや社会的存在意義がないことにコンプレックスに感じる人もいる。
ベンだったら何てアドバイスするだろう?
自分の信念を持って興味のあることにチャレンジするように、とかかな。
仕事と私生活のバランスを保ち、自分の軸を見失わないように、というメッセージのある映画だったと思う。
あと、紳士的(淑女的)振る舞いをするにはハンカチを常に持っておくこと!