これは、何だか感想が凄く難しくて。
少し前に観てたんですけど、感想が後回しになりました。
元々は、韓ドラ2作目に観た「愛の不時着」10話で突如現れた緑のジャージの人が、一体誰なのか、気になっていたんです。
今では、キムスヒョン様って勿論分かっているけど、
あの頃は、誰なんだ・・・このモサイ頭の人は・・・と思ったものです。
後に、それがキムスヒョン様だと判明したものの、
あの緑のキャラクターで、どんな作品が出来上がるんだ・・・と
疑問だったんですよね。
なので、今回、
韓ドラから与えられた宿題を、
やっと終えたような気分です。
想像では、
完全にコメディかと思っていましたが、
それは、半分正解で、半分不正解。
結果、この作品に、
どう感想を述べて良いものか、
熟考する事になったワケです。
エンターテイメントとして捉えた時、
この作品は大成功かも知れません。
笑わせ、泣かせ、
そしてアッと驚かせる展開です。
けれど、単純に「面白い!!」とも言い切れない複雑さが残る。
この作品の、前半と後半のふり幅を、
受け入れられるかどうか。
私は、受け入れられなかった。
けれど、代案があるかと聞かれると、
代案は、コメディ一本かお泣かせ一本か。
いずれにせよ、ありきたりになる。
受け入れられないけれど、
今までにはない、
何とも言えない落差が、
余韻として残り続ける。
その余韻は、つまりは、
慟哭のような共感に繋がって、
前半のコメディは、切なさに姿を変える。
いうなれば、そんな作品なのです。
キムスヒョン様がやっぱり上手いな~・・・と思いますよね。
生真面目なおバカ、
母親に想いを馳せる青年、
そして北朝鮮のエリートスパイ。
全く別人のような人格が、
ヘジンやヘランとの接する姿に、
集約されていきます。
優しくて、面倒見が良くて、真面目。
そんな素晴らしい人格を、
いとも簡単に抹殺しようとする北朝鮮に、
腹立つ想いしかないんですよね。
あれほど前半のコメディと、
後半のシリアスの違いに、
戸惑っていたはずなのに、
最終的には、そのコメディ部分も、
とてつもないシリアスを含んでいるのだと思うと、切なさが倍増します。
北朝鮮に残してきた母親を想い、必死に、
国に全てを捧げている姿が、本当に切なくて、悔しくなる。
町の人々との交流で知った安らぎ。
その心地よさは、
きっとリュファンに混乱を与えたと思う。
母親の為に、国の為に・・・・ 自分に言い聞かせてきたのに。
こんな惨い仕打ちがあるでしょうか。
こんな事なら・・・・
リュファンの最後の雄叫びが、
心に響くんですよね。
アクションシーンも
凄かったとは思うんだけど、
個人的には、リュファンが
戦意喪失時間が長すぎて、
あまり、活躍した!って
感じがしなかったんですよね。
でも、最後のシーン。
すでに撃たれているヘジンに覆いかぶさるようにしたから、
「お!!大活躍か?」と思ったら、
まさか一緒に死んだだけって・・・・。
何だか、イマイチ、リュファンが活躍していない流れが気に入らなかったわ・・・・
3人とも、助かって、韓国で生き続けて。
北朝鮮の上司が、
3人とも死んだと報告してくれてね。
(上司がいい人だった・・・という設定)
そんな夢物語が、
幾つも浮かんでは消えて、
切なくなる。
来世は、ごく普通の平凡な家に、
生まれてきてね。
今現在、戦火に巻き込まれている多くの人々の事も感じて。
平凡な暮らし・・・その素晴らしさや、
そのありがたさ。
そして、その平凡な暮らしが、
突如として消え去る危うさ。
肝に銘じるべきだと思った。
「愛の不時着」10話。
再度、確認。
3人とも、きっと、この世界で生き続けてるよね・・・・