Motoki

友だちの恋人のMotokiのネタバレレビュー・内容・結末

友だちの恋人(1987年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「喜劇と格言劇」シリーズ最終作。
最終作にしてこのヒロインがシリーズ中で1番気に入った。
このシリーズは全体を通して赤や青と木々の緑や、海の青などとの色の対比が印象的だった。
また、映し出される建物も素晴らしい。
撮影場所の選択にも配慮が行き届いている。
特に本作の舞台となる場所はどれも素敵だった。
ショッピングセンターのようで、村のようで、大型マンションのようなあの舞台はどういう場所?日本にああいうのは無いはず。ものすごく惹きつけられた。もしあるなら住んでみたいな〜

ブランシュは、本シリーズの中では1番普通の女の子と言えるようなタイプの主人公。
下手に飾らないところに好感が持てるし、観る者が1番共感出来そうなのも彼女。
2年間恋愛してなくて、自分に自信を無くしてるって点では前作のデルフィーヌと共通してると思う。
けどブランシュは、自分の外見に自信がなくて謙虚な性格。それにデルフィーヌみたいな頑固さは無いから余りイライラはさせられない(笑)

彼女は最初アレキサンドルに惹かれるけど、好きな人とは上手く話せないからなかなか進展しない。そしていつの間にかレアの恋人のファビアンと親しくなっていき、アレキサンドルよりもファビアンの方が相性がいいことに気付いてお互い惹かれあうようになる。
だけどブランシュは真面目だからレアとファビアンがお互いに気持ちが冷めてることを知ってても苦悩しちゃう。

その後レアとファビアンはまたくっつくんだけど、ブランシュとアレクサンドルはお互いに合わないことを確信する。

最後はレアとアレクサンドルがくっつくと同時に、ブランシュとファビアンも結ばれる。ブランシュがまだアレクサンドルに思いを寄せていると思っているレアは、ブランシュにアレクサンドルとの関係を説明しようとするけど、「彼」って言うからブランシュはレアがファビアンのことを、レアはブランシュがアレクサンドルのことを話してると思って勘違い合戦が始まる。ここは笑えた(笑)

最後のカットでレアとファビアンが青を、ブランシュとアレクサンドルが緑を身につけているけど、同じ色同士ではくっつかなかったところに、この作品の副題とも言えるようなイメージの恋と現実の恋の交錯が象徴されているように感じた。
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