Masato

ザ・ウォークのMasatoのレビュー・感想・評価

ザ・ウォーク(2015年製作の映画)
3.9
凄かった。

宣伝は「狂った世界を楽しめ」だとかで煽っておきながら最近では感動の物語だとかどっちを勧めたいんだよと、宣伝の一貫性のなさに疑問を持ちながら鑑賞。

単なるアトラクション映画としてという捉え方は間違っていた。

犯罪映画のような緻密な計画シーン、"共犯者"たちと恋人との歩み。
実話ならではのリアルと細部に至る描写。
主人公が語り部となり喋りまくるので、映画に深みを増して、実行シーンまであっという間だった。

アトラクション映画ではなく、一つの伝記映画として見たほうが良いです。

ただ、しょうがないことですが3Dが弱い。何故映画館で見る3Dは弱いのか。
もっと奥行きがあれば、綱渡りシーンはとても良かったと思う。
それでも、十分に凄かった。
普通なら、地上から411メートルの場所で綱渡りをする=恐怖、スリルを主に描くと思いますが、本作はそういう風には描いていなかった。

なぜか?

語り部であるように、主人公の視点から描いている。主人公は綱渡りを死や恐怖としてではなく生きること。つまり生き様と思っていた。
だから、綱渡りのシーンは恐怖ではなく、自分が生きることの頂点として描かれていました。
爽やかな音楽、綺麗な景色。
あまり描かれることのない感触で、そういった意味で宣伝の「狂った世界」はあながち間違ってはいないなとは思いました。(宣伝の仕方は誘導だった…?)

ロバートゼメキス監督ともあり、ユーモアありのシリアスありの作品で、とても楽しく観れました。
3Dのために撮った本作、観るならIMAX3Dをお勧めします。普通の3Dではあまり感触を味わえなかった。

ジョセフゴードンレヴィットのフランス訛り最高です。
Masato

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