むーたち

レヴェナント:蘇えりし者のむーたちのレビュー・感想・評価

レヴェナント:蘇えりし者(2015年製作の映画)
5.0
グレートなムービーですよ、こいつぁ…!!


リアリティを追求するために自然光のみで撮ったらしいです。バードマンで行った長回し1カットの撮影方法は局所的に健在で、自然光と相まって臨場感が凄かったです。

塩田明彦「映画術」に書いてありましたが、映画のシーンを撮影するためにはまず画面の構図を設計する必要があると。絵画と同じで、何が画面をどれだけ占領していて、何がどこにあって、というのを決める。しかし映画が絵画と違うのは、人物やモノが動くこと。そこで「動線」という考え方が生まれたわけで、何分何秒にここの人がここに動いてセリフを言って、というのを設計していく。

じゃあ長回しはただその動線設計の時間が長いだけやないか、と思いますが、バードマンやレヴェナントは違います。カメラが一定の速さで動くのです。
人が動くだけでなく、カメラも動く。つまり、カメラの動線も存在するということ。

被写体の長時間の動線を考えるだけでも凄く手間がかかるのに、撮る側の動線も考えないといけない。しかも長時間。。。。

しかしその撮影手法で得られるのが、臨場感です。まさにその場にいる感じ。

この監督は間違いなく怪物だと思います。これからも映画を作り続けてほしいです。フェイクドキュメンタリーとか観てみたいです。

あと、個人的にディカプリオ兄貴がこめかみの血管をピクピクさせてンフー!ンフー!って怒る表情が大好きなのですが、今回は存分にその姿が観れて最高でした。
あと、兄貴が裸で✖︎✖︎から生まれるシーンは笑ってしまいました。
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