力強い画、ジリジリと緊張感のあるワーク、息を呑む鏡と水の美術、痺れるサウンド、忘れられない表現ばかり。クラブやモールの絶妙なうるささ、捕食ルームのこもった音質の独特な衣擦れ、2001年ぽい音響的な音楽、宇宙人的な聴覚が垣間見えて、面白かった。なんでもないのだけれど、クラブ入る前の飛行機の音や車内で男たちに囲まれるシーンの電車の轟音、山間の川音など、画に映らない音にドキッとさせられるところが多々あった。
火葬からの黒煙と雪は、凄まじく、泣いてしまう。
今日の精神状態にはどんな映画をみてもこんな感じになってしまうのかもしれないけれど、いずれにせよ、『アンダー・ザ・スキン』傑作だった。
