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陽のあたる教室のKeyのレビュー・感想・評価

陽のあたる教室(1995年製作の映画)
3.9
10代の頃に観て感動し、心に残っていた作品。
大人になり、結婚して子供が出来た今観ると
あの頃とは違う見え方でした。

教職課程は万が一の為にとったもの
音楽家のホランドは作曲の時間をとるために
ジョン・F・ケネディ高校に務めることになる。

初めての教職はオーケストラクラス
初めてのセッションは耳障りなベートーベン。
作曲の時間を作るための仕事は次第に
ホランドの生き甲斐になっていく。

以前観た時とはまったく違う気持ちが芽生える。
子供が出来たと妻に伝えられた時の
ホランドの表情。
息子ポールとの関係。
生徒との絆を超えた感情。
結婚して親になった今観ると、
複雑な気持ち、嫌悪感を抱いてしまった。

でもキレイな部分ばかりでは無い、等身大のホランドの姿はリアリティがあり、ドキュメンタリーを見ているような気分になりました。

やっぱり良かったのは諦めずにに頑張る生徒の姿。
ちゃんとしない生徒には一生懸命に叱り
頑張る生徒には一生懸命支えてあげる。
音楽を愛する心を育む助けになるならと
クラッシックだけでは無く、ロックやあらゆる音楽を教える姿は”今を生きる”のキーティング先生のようで素敵でした。

息子の事をやっと正面から見て、音楽の素晴らしさを伝えようとする彼の姿には心打たれました。
ポールのために歌うジョンレノン。決して上手くは無い。
でもこれ程までに胸に響く歌があるのか。。
息子に伝えたい想いが心に優しく響き、涙が溢れだした。

確かに最初から完璧な先生では無く、完璧な夫、父親では無かったのかも知れない。
だけど彼の人生はとても素晴らしい。
そして奥さんも素晴らしい!!

30年間の教師生活で、ホランドが残したものとは。
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