好きな草はどくだみ

沈黙ーサイレンスーの好きな草はどくだみのレビュー・感想・評価

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)
4.6
キリスト教を禁止してた江戸時代の日本にイエズス会の宣教師が命がけで布教のため、そして師のフェレイラが棄教したのか真実を探るため上陸した二人の宣教師のロドリゴとガルペが、
日本の隠れキリシタン弾圧の実態に戸惑い、そして最終的に2人がそれぞれ選んだ道に対しての結末は、「沈黙」というタイトルにふさわしい内容でした。

キチジローを演じた窪塚洋介は、まるで聖書に出てくる迷える子羊みたいに弱い人間の葛藤を表現していたと思います。
映画中にはほとんど音楽が流れず、海の波が岩にぶつかる音と、雨や草木が擦れる音で当時の様子を再現していたのが良かったです。

スペインやポルトガルは今でもカトリック教の人が殆どだと思いますが、当時のヨーロッパではプロテスタントの勢いもあったと思うのでカトリック教は信仰の対象としての地位が揺らいでいたのか?とかも気になりました。