ヴぇる

パパが遺した物語のヴぇるのレビュー・感想・評価

パパが遺した物語(2015年製作の映画)
3.8
個人的に非常に評価の高い父と娘の物語になった。

脚本のひとつはよくある形で、貧困の中娘を何者かに取られまいとする父親の奮闘を描き娘との愛を確かめるパートとそこから物語を進め、その愛を受けながらも結局はは離れてしまった娘がどういう人生を送るかという新しい着眼からのストーリーをクロスオーバーさせて作られている。

何よりも特筆すべきはラッセル・クロウの演技力だろう。素晴らしいの一言だ。喜怒哀楽の表現は抑え目な役柄にも関わらず確実に伝わってるものがあり、正に父親像として理想的な人物を作り上げ演じきった。
ビューティブルマインドの経験が非常に活きているし、年齢による説得力も加わって円熟味を増していた。
加えてアマンダや子役達もこの優しい物語を壊さないように絶妙なバランスで演じきっていた。

総評としては、よくある脚本を少し味付けた物ではあるが素晴らしい役者陣のおかげでこのジャンルのお手本と言っても遜色ない仕上がりになっている。個人的にはこのジャンルのトップレベルだ。
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