「いいじゃないか母さん、時間なんかどうでもいいさ。時間なんかどうでもいいときがあるんだよ」
「人間興奮すべきときにいくら興奮しても恥ずかしいことはないんだよ」
聡明でできたお父さんだったなぁ。
息子夫婦の久しぶりの再会に気を遣って、家を譲って駅のベンチで夜を明かそうとしてこれはこれで楽しいわよね、とか言ってる夫婦最高だった。
「あんたといたらあんたと同じように考えるのよ。でもあの人たちといたらそういうふうに思えないのよ」
"お嬢さん"と娘、それから息子のお嫁さんの対比がうまくて、お嬢さんの葛藤が見て取れた。戦後の日本という背景。妾って今で言うとパパ活の深刻なやつって感じかな。
なりたい自分をほんとうの自分と捉えていいじゃない、という前向きなメッセージがあった。
昔の映画って古臭い気がして見るのに少し腰が重くなりがちだけど、観たら普通におもしろいんだよな。はやいうちに名作は観ておきたいところ。