独裁政権下のソ連という舞台上の闇が、色濃く事件に纏わりつく、濃厚な人間ドラマ！
とにかく地味やけど、「視界の悪さ」に吸い込まれる！
連続殺人の真相（犯人）にまつわる意外性というよりも、この国が抱える歴史的な背景、社会的な問題、そしてそこで交錯する夫婦の信頼関係、捜査に於ける信念などが、重厚に展開されていますね
事件そのものが、その黒い霧に包まれた世界を通して描かれるからこそ、只ならぬ緊張感と怖さが更に加速していった
そういう意味では「このミステリーがすごい！」ってのも頷ける♪
流石、リドリー・スコットにその実力を認められたダニエル・エスピノーサ監督だけあるし、『プロメテウス』の時からお声が掛かってたというノオミ・ラパスが、ものすんごく上手くて上手くて鳥肌もんでした！
トム・ハーディの強さと優しさと、時には野性的な側面をチラつかせる複雑な人間性が、「本当の楽園」を追い求める葛藤となって、見事にこの事件を牽引していく・・・
ゲイリー・オールドマン
ヴァンサン・カッセルも良かったけど
個人的にはパディ・コンシダインがハマりすぎ！
こりゃ、スコット監督が、エスピノーサ監督を抜擢するキッカケとなった『イージーマネー』も、観なあきませんな～♪
