ハッサン

ゴッド・ヘルプ・ザ・ガールのハッサンのレビュー・感想・評価

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たいせつなもの、それはある種の思い出です。もう失われてしまったものの思い出、二度と戻ってこないであろう心持ち。そういうものが大事です。音楽を聴くことが自分にとってもうほとんど全てだった青春時代を経て、「25歳なんてまだ若い」なんて言われても信じられず、漠然と未来に不安と焦りを感じ、そんな日々の中で思いがけず過ごした運命の日々。ジェームズがそのとき見た景色、聞いた雨音、交わした言葉、全てを忘れてしまっても、音楽がそれらを覚えていて、苦しいけど、それはたいせつだと思いました。