りっと

自由が丘でのりっとのネタバレレビュー・内容・結末

自由が丘で(2014年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

好きな人に会いに、韓国へ行ったモリ。ゲストハウスに泊まり、ひたすらに彼女を待つ。その中で、ゲストハウスの人々とささやかに交流したり、よく行くカフェのオーナーと親しくなり過ぎてしまったり。彼女を待つ「時間」の出来事を、「時間」の概念をちょっとずつ崩しながら綴った物語。
登場人物たちは英語で話をするのだけれど、英語ネイティブじゃないから何処か不安定な感じが残る。けれどそれが逆に味になっていて、不思議の国に迷い込んだ感じ。
モリが彼女を待ちながら読んでいるのは「時間」という、「時間」についての本。私たちは「時間」という概念を生み出し、その概念に沿って生きていて、それなしでは生きられないほど。だけどこの物語では、少しずつ、その概念が崩されて、そうしてモリの日々が綴られる。それが不思議で奇妙で心地悪いのが、心地よかった。
日本人男性と韓国人女性、というカップルは珍しいような気もする。
りっと

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