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野火のJのネタバレレビュー・内容・結末

野火(2014年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

舞台は第二次世界大戦末期、フィリピンのレイテ島。主人公・田村は結核を患い、野戦病院へ行くように指示される。しかし病院は負傷兵で埋め尽くされており、食糧も足りていない。田村は蜻蛉返りを命じられ、居場所もなく彷徨う。

戦争の惨たらしさを淡々と映し出した映画。エンタメ性は皆無で大きく盛り上がる場面もない、鬱屈とした映像がどこまでも続く。
兵士達は飢えや絶望に抗わんと気丈に振舞っているが、彼らには常に狂気が付き纏いふとした拍子に牙を向いてくる。
「気持ち悪い」というレビューを多く目にしたが食人に対する嫌悪感なのか、単に映像がグロテスクだからか。戦争を美化したり、誰か或いは何かを英雄視していないからか?

足を引きずりながらも遊泳術に長け、掴みどころのない不気味な人物をリリー・フランキーが見事に演じ切っている。
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