みゅうちょび

野火のみゅうちょびのレビュー・感想・評価

野火(2014年製作の映画)
2.5
壮絶、凄惨、残酷。

戦争の現場のそういうことを描きたかったのであれば、充分描ききっていたと思う。

地獄絵図をこれでもかと見せられるけれど、まるで非現実の世界のようで、主人公がその中にいて体験していると言うよりも傍観しているような視点で描かれている。主人公は物書きであったこともあり、敢えてそう言う視点にしているのかなと思った。

戦争の恐ろしさを見せられはしたけれど、主人公の内面の狂気のようなものは感じず、彼が猿の肉と称して人の肉を食べたことや、その現場に自分も巻き巻き込まれたという事実だけがそこにあり、観客へのメッセージ的な物を感じ取ることができなかった。俳優にちゃんと演技をさせる余地を与えてあげて欲しい。

となると、言い方は悪いが、グロい映像をただ見せたかったのかともとれてしまう危うさがある映画。

自分の中では、申し訳ないけれど、受け入れ難い作品。
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