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野火のchamのレビュー・感想・評価

野火(2014年製作の映画)
4.4
ずっと心に引っかかってはいたけど、ビビリなもので怖いものがみたくないという気持ちでずっと見れずにいましたが、映画館で上映する機会にちょうど巡り合わせ8月15日に鑑賞。今ここで見ることができてよかった。塚本監督自身も戦争をリアルで知る世代では無いけど、だからこそ監督自身が学生時代に原作を読んで感じた光景をそのままに生々しく描けたのでしょうか。白黒映画も手がけて来た塚本監督があえてこの作品をカラーで描き出し、青々とした自然や血生臭く腐敗していく人間の肉体がとても鮮明に映し出されとても臨場感があり、人間が正気でなくなる恐ろしさが生々しく伝わってきた。
上映後に流されたメイキング映像で、制作にこぎつけるまでの長い年月の事や、実際に現地に取材に行かれた事、たくさんのボランティアの方々の協力のもと出来上がった映画である事が映し出されていて、低予算で作られたとは思えない高いクオリティがこんなにたくさんの人々の情熱によって生み出されたのかとメイキングも同時に見れたのもよかった。
時間が流れまた機会があったら焼き付けておきたい作品。これからも定期的に映画館で流して欲しいです。
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