はる

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのはるのレビュー・感想・評価

3.3
奥さんを亡くして悲しみに暮れる男性のお話だと思ったら、ちょっと違った。
デイヴィスは感情を無くしてしまう。子どもがそうなる事は聞いたことがあるけど、大人でもあるんだね。

赤の他人には、自分の置かれている状況を話せるのに、身内にはそれが出来なくて何事も無かったかのように振る舞ってしまう。その感情はわかるけど、あそこまで壊れてしまうなんて。

幸い彼は、カレンとクリスの母子に出会い、リッチだから生活の心配も要らなかったけど、そんな人は少数派だろう。

この映画ではもう1つ気になる事があった。
お義父さんフィルの言葉
「妻を失った男はやもめ、親を失った子どもは孤児。子どもを失った親には呼び名がない。あるべきじゃない。」

サラッと調べたけど、日本語にもそれに当たる呼び名は見つけられなかった。

『雨の日は会えない、晴れた日は君を想う』というタイトルは、色んな立場の人に当てはまる泣くに泣けない切ない言葉のように思えた。
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