なにぬねのの

雨の日は会えない、晴れた日は君を想うのなにぬねのののレビュー・感想・評価

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タイトルが好みではなくて避けていた映画。

蔑ろにしていた亡き妻への、気持ち、
見失っていた自分の感情、本音を
取り戻す。再生する。というテーマは好きでとても期待したのだけど、

主人公の全てが大嫌い。
本質を見抜いていた義父と同意。
こんな人間に娘をやるべきじゃなかった

※以下個人的な考察
主人公が妻に興味がなかったのは、
妻と愛情を育むには、自分自身の心とも向き合わなければいけないから。

それは彼にとって苦手な分野で、

愛されて育って、特別支援学校の教員になるような、
感受性豊かな妻には小手先のことは全てバレてしまうから

妻と、主人公はレベルが違いすぎた。
というのも悲劇の原因の一つと感じる。

むしろカレンのような、
欠けていて、わかりやすく力になれる、支え合える女性が
居心地が良かったのではないか…


もし自分自身と向き合えるなら、
きっと金融の仕事はしなかったんじゃないかなと思う

不倫をして、妊娠までしても、
夫と別れない選択をした妻の気持ち。

どれだけ努力しても、興味を持たれない、やる気のない夫との結婚生活を考えると涙が出る…


顔が綺麗なのも、仕事もそつなくこなせるのも、周りから見たら、なんとなく可愛らしさがあるんだろうところも、

この主人公の無自覚な我儘が通用し続けちゃうんだろうなってところが大嫌い。

あれだけ妻の努力をスルーしていて、
妻と結婚したのは簡単だったから。というセリフに愕然とする

失って、すぐ別の女性と近づくのも嫌…

こういう感情の発露が苦手。
自分自身の感情さえ読み取れない男と付き合うと苦労するなぁ

足りない部分に惹かれるべきじゃない

不器用なあまりに結果的に
衝動的で本能に忠実な行動をとる人間が嫌いだ。

応えられないのに、クリスの愛と献身を受け取るなよ。
心を取り戻した、ディヴィスは、妻の努力が如何に忍耐が必要なものだったか、どんなに切実な思いだったか。どんなに傷ついたか。
自分が、どれだけ傲慢で無知だったのか

人との軋轢で本当に学ぶようになる。



ここまで書いて、
元々心の闇を持っていたディヴィスには
準備不足でステップを飛ばして、

クリスに色々、求められてしまうと、

それなりの気持ちはあるはずなのに、
上手くできないし、プレッシャーばかりが募ってしまったことにも、ほんの少しだけ、同情の気持ちが芽生える  
なにぬねのの

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