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雨の日は会えない、晴れた日は君を想うの716のネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

観終わった頃にはティッシュが半箱なくなってたよ。
今の自分の心境に合わせて選んだ映画。
なんというか、この行き場のない感情を吐き出させたくてこの作品を選んだ。
間違いなかった。
何かを無くした時、人は無感覚になる。
私もこの感情に似た経験をしたことがあるので、なんとなく自分と重ねてみていた。喪失感というのかな、デイヴィスほどの感情が普通を超えてしまうところまではいかなかったけど、ご飯も美味しくないし、物事に興味がなくなる、自分になんの価値も感じない。この世の全てが終わればいいのにって本気で思ったことがある。
そこからはい出るには、時間がその感情を和らげてくれるのを待つのか、その体験を上書きしていくしかなかったのよね。

誰かを亡くす経験を、誰もがしていたとして、でもそれはみんなが同じ状況、感情を抱くわけでもない。誰かを亡くしたということに寄り添えることはあっても、その気持ちを全て分かり合えるわけじゃないと思う。
何も言わなくても、一緒に過ごして心地のいい人といることで、少しずつ癒されていくんだと思う。

クリスがツボすぎて、将来が楽しみだし、自分が高校生の頃、fu〇kを連発する映画を友達とみてからfa〇k使いまくってたら、ディヴィスと同じようなこと言われたし(思春期なんてそんなもん)、あんな豪邸、ぶっ壊してしまって、うわーもったいない!て思いながら、そこに住むことでずっと頭の中にある思い出がよぎるのなら、潰してしまえって思ってしまったし、イヤホンつけながら街中を踊り狂うのも人目を気にせずやってみたいし、妻が実は妊娠していた過去があって、死後にそれを知って、愛って何かね。て自問自答してしまったし。
人間関係って、すごい複雑。
でもすごくそれもわかる。
なんというか、わかりみの深い映画だった。
私は、すごく好きな映画に出逢えたなって思った。
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