世界一キライなあなたにのTomomiのネタバレレビュー・内容・結末

自ら死ぬってのはどんな感じなんだろう。30手前になってまで安牌を捨てて目の前の終わりの見えた燃えるような恋愛を取るんだろう。ウィルの元カノは安牌に逃げてウィルを悲しませ、ルーは安牌を捨ててウィルを喜ばせるわけだけど、ウィルは一貫して人のために生きるつもりなんてない。自分と対峙する時間が圧倒的に長くなったウィルが最後くらい自分のワガママを通したくなるのも痛いほど伝わってくる。でもなんだろ、病気などをきっかけにワガママになろうと決意するのは急に終わりを意識するからで、誰よりも怯えた状態ってことになる。全ての行動に対して比較対象が過去の自分になるのは他人と比較するより辛いのかもしれない。常に自分と言う名の別人と戦い続ける。最後に残る問題「尊厳死」を我々が否定したくなるのは今の社会通念が生きること＝善に結びつけてるからだと思う。でもまあ金持ちしかできない遊戯みたいなとこはあるのかも。