キャサリン子

世界一キライなあなたにのキャサリン子のレビュー・感想・評価

世界一キライなあなたに(2015年製作の映画)
4.0
軽い邦題とポスターの画から、ありきたりなラブコメかと思いきや全然違いました。
テーマは、「尊厳死」です。

家計が厳しい中失業してしまったルーは、ハローワークで6か月限定の介護職を紹介される。
職場に行くとそこは豪邸(というかお城)。
事故によって四肢麻痺になってしまった、元青年実業家ウィルの世話係を命じられる。
最初はルーに厳しく当たっていたウィルだが、彼女の天真爛漫な明るさに次第に心を開いていく。
しかしそんな中ルーは、実はウィルが安楽死を望んでいる、ということを知ってしまう。
ルーはウィルの心を変えることができるのか?
そして彼女が最後に下す決断とは…?


美女と野獣のような設定でしたが、結末は予想していたのとはだいぶ違いました。
そして、日本ではまだ認められていない「尊厳死」という死の在り方について知り、考えさせられました。


主人公のルーは、明るくて優しくて強くて、まるで太陽のような女性。
笑顔がとっても素敵で、観ているこちらも癒されます。やっぱり女は笑顔が一番だと思わされました😂

それはそうと、このイケてない邦題はどうにかならなかったのか。
原題は「Me before You 」。直訳すると「あなたの前の私」。
この作品は、ルーが障害と持つ男性ウィルと出会って成長していく話でもあるので、本作の内容から読み取ってみると、原題には「あなたに出会う前の私(&あなたに出会ってからの私)」 という意味が込められているのだと思います。
この映画は原作があり日本語訳版も出版されていますがそちらの邦題は「きみと選んだ明日」。
こっちのほうが内容にピッタリ合っていると思います。
なのに、、、この邦題www
謎なうえにダサイ。
え?いつ世界一キライになったの?最初こそウィルはルーに嫌な態度を取っていたけどルーはそこまでキライになってないでしょ一瞬たりとも。
映画のどこにも「世界一キライなあなた」の要素がないのにこの邦題をつけた理由が知りたい。


「僕は君になにもしてあげられない。抱き締めることも。
僕がどんなに君に触れたいか。
君が裸で僕の前に立っていても、僕には何もできないんだよ。」

「君に会うまでの僕の人生が素晴らしすぎて、それを忘れることができない」

「今、生きているのは苦痛でしかない」


テーマがセンセーショナルなだけに結末に賛否両論あるようですが、私は好きでした。
おすすめです。
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