アマプラで。
必要最低限でも"かわいい"を維持するのは実は相当な労力だ。
だから大抵の人は"そこそこのかわいさ"を維持していると思うけど、うっかりかわいい顔で生まれてきてしまったキリコにはそれが足枷になってしまっていたんだろう。
「女なんてかわいくなければ見てもらうことすらできないんだから」っていうキリコの主張は(極端だけど)間違ってはいない。好きな人に彼女ができたことを知って 結局顔か って思ったことだって何度もある。だけど大人になるほど相手も後腐れのなさだったり家庭的な存在だったりいろんなことを求めてくる。
そんなときに"かわいい"に注ぎ込んできた労力が水の泡になってしまうこともあって、恋愛って本当にわからない。
あの人とはタイプが合わなかったんですね、で片付けられればそれでいいけど好きになってしまった後でそんなに割りきれる人はそうそういないと思うし。
"かわいい"しか武器がないキリコも、ぶりっ子を敵視してしまうサバサバ系の女上司も、彼女がいるのにキリコを構ってしまう高山も、みんな不器用でかわいいし、なに考えてるかわからないところが人間らしかった。
ただひとつわかるのはキリコ行きつけのバーのアルバイトの女みたいなヘラヘラ笑ってのらりくらりと生きてる女が実はいちばんうまくやるってこと。