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おんなのこきらいのaのネタバレレビュー・内容・結末

おんなのこきらい(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

間違いなく今年観た中で一番の映画。まだ4月半ばにもなってないけど。
どうして、なにも努力していなさそうなフツーな、なんならダサいあの子があの人の本名彼女になれるんですか?顔も愛嬌もスタイルの良さもファッションセンスも、全てわたしがあの子よりも上回ってるのに…って、こういう経験がある女の子はみんな観てほしい。

こんなにもこの世のリアルを描いた映画今までかつてないと思う。
「女は見た目の可愛さが100%」と信じて疑わない主人公キリコは、「あんたたちと同じでたまるか」というセリフ通り、可愛くなるためにそこら辺の女子とは格の違う努力をずっとずっとしてきていたし、その努力の甲斐あって沢山の男にチヤホヤされている。だけど、本当にキリコが好きな人には好きになってもらえないどころか、ぽっと出のフツーの女子にいとも簡単に奪われちゃう。素の自分を隠して、食べたものを全部吐いて、こんなに頑張ってるキリコが報われないなんて、そんなことあってたまるか、って感じだけど、これが現実だよね。
でもこんな現実を悔しいと思うか、それともわたしにもチャンスがあると思うかによってこの映画の受け取り方が違ってくるし、この映画は圧倒的に前者のための映画だから、後者は観ても何一つ響かないと思います。

この映画のヤバイところは突き詰めた現実感だと最初にも書いたけど、ラスト20分の悪夢は本当に観てる私も震え上がった。映画なのに!映画だからハッピーエンドだと思ったのに!!フィクションなんだからハッピーエンドでいいじゃんって悲しく思ったけど、これはフィクションじゃなくて、もはやこの世の現実を映し出したドキュメンタリーなんだわ、と考えるようにしたら附に落ちました。男ってほんとみーんなみんなみんなみんなクズ!!「取り繕わないで素の自分を出しても愛してくれる人はいますエンド」になると思いきや、現実はそんな甘くないってことだよね。素の自分まで裏切られるこの世界、ほんとうに何なんだよ!!じゃあどうすりゃあいいんだよ!!ってな。

取り繕ったかわいい至上主義のキリコを否定されて、素のキリコも即座に裏切られ、じゃあキリコはこれからどう生きていけばいいのって、その部分をうつさずに映画を終えるのはずるいなぁって思います。それを知りたい女の子がこれをここまで観てるのに。ここまで観させておいて、自分で決めてね〜ってひどいなぁって。

美容垢とか整形垢とか持ってる人には結構響くんじゃないのかな。20歳のわたしにはかなり響きました。
そろそろ、ほどよくダサい女ほどイケメンモテモテクズ遊び人の本命彼女になれる社会の法則に名前をつけて下さい。

とにかく、森川葵が好きになってしまった。セブンティーンでモデルやってた時から知っていたけど、このあいだリバーズエッジでメンヘラ役をやっていた時は、役柄もあり、うわぁ…ってなったけど、今回魅力大爆発。すごい女優さんだ…。他の作品も見てみたい。


最後に一言。可愛いを可哀想って言うな!!!可哀想だから可愛いんだろーが!!!バーーーカ!!!
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