設計士あーさん

地下に潜む怪人の設計士あーさんのレビュー・感想・評価

地下に潜む怪人(2014年製作の映画)
1.5
POVにしては映像のクオリティが高い。
主人公のスカーレットは考古学者で自殺した父が追い求めていた「賢者の石」を研究している。かなり強引な性格でありかつての協力者は彼女のせいで逮捕されていたり、また美術品の展示に勝手に手を加えるなどやりたい放題の主人公は「おそらく大半の視聴者のヘイトを買ってしまう」そういう系の主人公。
仲間がパリの地下で次々亡くなるのだが「お前が先に死ねよ」と思われかねない主人公。そんな人です。

トラウマや業、過去にした後ろめたい出来事、そんなものが生者の魂を翻弄してくるのだが、あまりにあっさりとしていておそらくメインテーマなのに全く時間が割かれていない。
そして無事に地上に帰還しても尚、あっさりと終わってしまうのでこれじゃない感が凄まじい。地下を見つけるまで、地下に行くまでの準備、賢者の石を見つけるまで、この3つに重きを置きすぎて「見つけた後どうするのか」「そもそも賢者の石は何なのか」が全く描かれず終始置いていかれる。