www

ハングリー・ハーツのwwwのネタバレレビュー・内容・結末

ハングリー・ハーツ(2014年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

ぎりぎりまで見るのを引き延ばしておきたかった作品
にしても日本版ポスターが伝わらなさすぎるのが痛い

ざらざらした映像のぼやけ、光を捉えるセンス、色味、Nicola piovaniの音楽、全てが尊い、映像の粒子が完璧だった
ミナが1人街を彷徨うシーンなんかは「wonderland 」のナディアを重ねた。涙で塞がれた、濡れた視界から見る、車のぼーっとした光、そういうものが完全に再現されている。孤独が音を消す。けれども飛び込むことを恐れるほど弱くない。ミナはイタリアから来て、ニューヨークで仕事もしていたが、異国での孤独感は計り知れない。愛は二人を安易に救うことができない。

ずっと極限でいることしかできないミナをみていて、こちらはただ苦しく恐怖さえ感じるのだが、離れ離れにされても、いざ子と母親のミナふたりが寄り添っている場面が映し出されると、何故か安堵するし、ミナの母親の喜びが純粋無垢なものにみえ、祝福をしたくなる

夫ジュード演じるアダムには拍手しかないのだけれど、決して妻のミナを狂人扱いしなかったのが良かった。手立てがない状況で、父親として時に強引な手段を取らなければならない時もありつつ、ミナ彼女自身を離さないように必死だった でもはじめの行為がミナの人生を大きく揺るがしたのだと思うと勿論彼は責任がある

結婚式のシーンは五本指に入る幸福度、色合いと、どこが天井かわからない感じ、全てが愛おしいので曲なんてフラッシュダンスかかっちゃうし、そんな単純な幸福。

そして祖母。役目を果たさないといけないと感じなくてはならない人物が生まれてしまったことは大きな悲しみで、やはり愛はみんなを救うようで、救わない
自分でも自分を許せるか分かりません
この先も、という言葉
ちょうどいい具合に愛する人を愛すのは、実はとても難しくて切ない

ミナを演じる女優さんは天使だった
www

www