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月のひつじのkoyaのレビュー・感想・評価

月のひつじ(2000年製作の映画)
4.5
『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』がアポロ11号の月面着陸の映像がリアルかフェイクかの噂を描いたものでしたが、これはオーストラリア映画で事実を基にした物語です。

月面映像を地球のどこでキャッチするか?
実はオーストラリアの牧羊地の真ん中にある田舎の町のパラボラアンテナで、「手動」で操作して映像が世界に届けられたのです。

所員は3人の男性とNASAから派遣されてきた主任の4人だけ。
田舎町には、アメリカ大使はやってくるし、オーストラリアの首相もやってきて大騒ぎ。

接待、接待でパーティ騒ぎの中、ひそかに天文台の中で奮闘する4人の男たち。
その対比が時に皮肉に描かれていて、悪い人は出てこないけれど、かといっていい人ばかりでもない、その微妙なさじ加減が良かったですね。

一難去ってまた一難、1960年代は終わり近くとはいえコンピューターはまだまだ発達していなくて、黒板に必死に計算を書く所がいいいです。

「黒板に数式を書き連ねる」というのは『グッドウィルハンティング』のマット・ディモン、『アルキメデスの大戦』の菅田将暉といい、とても頭よさげでかっこいい。

大事業の影にこんな苦労が、という映画は大好きです。
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