にゃんにゃん

生贄夫人のにゃんにゃんのレビュー・感想・評価

生贄夫人(1974年製作の映画)
4.0
和服×日傘が世界一似合う谷ナオミ!宮下順子には風呂敷包み抱いて歩いてほしくて谷ナオミには日傘さして歩いてほしい(私調べ)。その類いまれな演技力でどんな映画でも一定の質を保証する、安心安定の谷ナオミ印。しかも小谷勝監督だから外れるわけがない。坂本長利の変態役もハマりすぎだし、巻き込まれる若いカップルが影山英俊×東てる美なのも素晴らしい。谷ナオミって蝋燭NGじゃなかったっけ?とかってマニアックなところが気にかかりつつ(笑) 山歩いてたら助けを求めてきた女が冗談みたいに緊縛されてた状況、ドン引かずに欲情できちゃう通りすがりの猟師すげえ。そんなんでボロボロのぐちゃぐちゃになった谷ナオミを拾って川のせせらぎできれいに洗う坂本長利の情愛あふれるワンシーン、「人妻集団暴行致死事件」かよとぐっと来たら次のカットは白無垢着せて吊るしてた。このガチ花嫁な着付けとか髪結いとか化粧とか全部坂本長利ひとりでやったのかな。女子力たかすぎじゃね。そして深まりゆく愛、凌虐がプレイと化していき、やっぱり小沼監督はSMわかってるわー。ちゃんと嫌よ嫌よも好きのうち、M側の愛が見えないとSMは楽しめないのよねー。随所の映像美が素晴らしい。よくわかんないフィナーレ調コーラスと赤フン白フン、物理法則超越してそうなカップルセルフ緊縛は笑いを禁じ得ず、こんな敢えてのチョイ外しも職人芸。SMの極致は放置プレイなのかなって思わせちゃうラスト。児ポシーンはないとはいえ、こんな映画に出しちゃう女児の親はすごい。想像力かきたて系だから私にはそこまでの不快感はなかったけど。これはもう質の高すぎるロマンポルノ。
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