持たざる者の捨て身の一撃が、社会を動かす―――
ネット社会に蔓延る悪を、ライブ配信で成敗する現代の必殺仕置人グループ〈シンブンシ〉📰
その正体は社会に居場所がない4人の若者。彼らはある計画を胸に、犯行を粛々と重ねてゆく。
クライム・サスペンスの体をとった、社会派ヒューマン・ドラマの逸品。
ワーキングプアや派遣切り、バイトテロといったワードがニュースを賑わせていた2015年の中村義洋監督作品。119分。
特徴的なチーム名〈シンブンシ〉。
トレードマークの覗き穴が開いた新聞紙マスクが目を引く。
1日経ったら廃棄される使い捨てのメタファー?
回文構造は社会的地位が逆転しても本質は変わらないという皮肉?
事件を通してお前たちを見ているぞ、という歪んだ正義感の発露?
結局、古新聞が一番簡単に手に入るからという線が濃厚か🤔
弱者に泣き寝入りを強いる理不尽な社会に対し、当事者はどの様に生きるのか。
シンブンシのリーダーゲイツと、警視庁サイバー犯罪対策課班長吉野はまさに鏡像関係。
単独追跡時の邂逅を通し、二人の間に奇妙な信頼関係のようなものが芽生えたことが、この物語のほろ苦くも爽快なエンディングへと繋がる。
もっと早くに別の出会いをしていれば、違った未来もあったであろうことに胸が痛む。
8年前の作品ですが、現在主役級の俳優が大挙して出演しているのも大きな特徴😳
その超豪華出演陣において、僕を一番泣かせたのはズバリ荒川良々さん。こりゃあ参った😭