寂々兵

予告犯の寂々兵のレビュー・感想・評価

予告犯(2015年製作の映画)
2.7
メディアが大衆を扇動する、本当に怖いのは大衆、みたいな話は媒体が大きく変化しているだけでフリッツ・ラングが100年も前にやっているので今更やられても寒いだけ(モンスター映画における「本当に怖いのは人間」というメッセージと同じくらい寒い)。そもそも原作からして、この4人組はなぜこんなことをやっているの?というホワイダニットが主軸になるんだが、それに傾注すればいいものを無理に社会派っぽいことをアレコレやろうとしているので観ていて疲れる。戸田恵梨香のキャラも絶望的だし、生田斗真が会社で虐められている画なんて白々しすぎて滑稽でしょ!ただ一点、トラックに細工をするために芝居を打った3人がその後、言葉を交わすことなく交差点の三方向に散っていく演出だけはグッときた。
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