TakamasaOno

キャロルのTakamasaOnoのネタバレレビュー・内容・結末

キャロル(2015年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

16mmフィルムの映像が美しい。
デジタル撮影の技術の進歩は目覚ましいが、こういう作品を観てしまうとやはりどうしようもなくフィルム撮影にはデジタル撮影にない魔力があると思えて仕方ない。
登場人物の内面を描く作品はフィルムで撮るべきだと再認識させられた。

また、登場人物たちがとても美しい。
ただボーッと眺めているだけで幸せな気分になれるような作品だ。
ラストカット、あの何ともいえない表情が素晴らしい。悪魔の誘惑とも祝福ともいえるキャロルの表情。一方キャロルの祝福を期待したテレーズの受けのカットは無い。
だがそれが良い、それで良い。
時代が彼女たちの関係性をその後許したのか、そんなことはどうでもいい。
心と心が惹かれ合う美しい話だった。
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