新世紀スパイアクション映画。やんちゃな青年が超国家スパイ組織に入団し、巨大な悪に立ち向かう。
序盤は少々退屈ながらも、主人公のバックグラウンドや人となりを見せるためには必要なシーンでもある。それを経た後は、強烈アクションとジョークの奔流、怒濤のびっくりどっきりメカ、少年心をくすぐる「カッコイイ」の洪水が襲いかかってくる。また、本作におけるキーワード「紳士」という概念や、主人公の成長など、ドラマ面も充分。現代社会を皮肉った敵役や「紳士」たる師匠などの強烈なキャラクター性が力強い牽引力となっていて、常に目を離せない。
やはり前半の退屈さが少々ネックで、アクションの尺が短めに感じたのは欲張りかもしれない。それでも後半からは間違いなくスパイ映画の新機軸と言えるだろう。