千利休

ヘイトフル・エイトの千利休のレビュー・感想・評価

ヘイトフル・エイト(2015年製作の映画)
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映画にも静と動があるとしたら、タランティーノは動の監督であると思う。彼の会話劇は躍動感そのものだし、アクションも観ていて痛快なものが多い。そして彼のコラージュ感覚は足し算であろう。だが本作、これは明らかに静の映画になるべき内容だ。密室ミステリーという肩書きの時点で、本作には監督とのミスマッチ感があったのだが、そもそものストーリーがイマイチ面白くない。マザファカおじさんことサミュエル・L・ジャクソンの止まらない喋りを聞くだけで楽しめる人はなによりなのだが、他のタランティーノ作品のような痛快さを求めてしまう人には本作は退屈だと思う。悪い作品ではないのだが、タランティーノ作品としては凡庸。
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