LOLO

忘れないと誓ったぼくがいたのLOLOのネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

ラストに近付くにつれ、切なくなっていく青春ラブストーリー。

『私と出会った人はみんな数時間後に私の記憶だけが消える』
そんな不思議なことあるの?と思い気になって視聴した。

結局のところ、なぜ彼女の記憶だけが消えるのか真相は明かされなかったが、見終わった後にすごく心に残る映画だった。


最初は彼女のことを忘れないと誓う主人公だったが、日に日に昨日の出来事やついさっきのことまでの彼女と関わった記憶が薄れていく。

必死に忘れないように動画を撮ったり、部屋に彼女の特徴や写真を貼ったりしてる主人公の彼女に対する思いが感じられた。そしてその写真を彼女が目にできて良かったと思う。

しかし、ラストに主人公はパソコンを見て忘れていた記憶を思い出す。
実は彼女とは去年から出会っていて、交際もしていた。誕生日にはプレゼントを渡していたのに、彼女との出来事全てを忘れてしまっていたのだ。

今日が彼女の誕生日だと思い出した主人公は思い出の場所に向かったが、彼女の友達が代わりに現れる。しかしそれは彼女自身であるのにも関わらず主人公は顔すらも忘れてしまっていた。

最後はそれが彼女であることに気付いて追いかけるが結局会えずに物語の幕は閉じた。

久しぶりに心を抉られる映画だった。映画が終わった後も印象に残る映画は数少ない。

人が人から忘れられると言うことは、死よりも辛く悲しいものだと知った。
自分の存在が誰にも受け入れられない。家族にも友達にも好きな人にさえも。
こんな辛いことってあるのかな。

でも誰しもこんなことってあるのかも知れない。嬉しかった出来事や辛かった出来事、本当に大切なことさえも忘れてしまう時があると思う。

ヒロインの、好きな人から何回も自分の存在を忘れられる悲しみって相当なものだと感じた。

すごく心に残る映画で、もう一度見たくなった。
LOLO

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