このレビューはネタバレを含みます
夫を事故で亡くしたシングルマザーのアメリアは、やんちゃで問題ばかり起こす息子サミュエルに頭を悩ませていた。
とある日、サミュエルが寝る前にババドックと言う不気味な絵本を持ってくる。
結末も描かれていないこの絵本を読んでから、アメリアとサミュエルの周りに不可解な出来事が起こるようになる
結局のところババドックって何だったんだ?とか、ババドックを撃退できたのは何でなの?ってなったりする説得力の弱い支離滅裂なシナリオは非常に勿体無いし、ババドックが妙にコミカルなタッチで登場してくるのでおかしな感じがしてしまう。
しかし、ソレを補ってあまりある精神的に不快な描写が凄まじい。心が不安定になる感じと言うか
冒頭は手のかかるサミュエルの不安定さがキツい。全く言うことを聞かず、感情がピーキーで、子供嫌いな人が観ると一気に不快感がMAXだと思う。
ソレに段々と弱っていくアメリアも同様に不安を煽る。冒頭から疲れ切った表情をしているし、演技もスゴい。
ババドックが出てき始めてから、コイツがボスか、と思いきやまるで悪魔にでも憑かれたかのように豹変するアメリアとのダブルパンチで絶望感に近い恐怖を味わえる。
とにかく、アメリアがだんだんと蝕まれていく様子が、観てるこちらの精神まですり減ってくるかのよう
BGMを、ここだ!と言うシーンにしか使わない潔さと、シックでまとまりのあるインテリアのデザインも、個人的にはかなり好みです
と言う訳で、おかしな部分もあるしオチも勿体ないけど、それ以外の自分の好きな部分がかなり好きだった、と言う個人的な評価でスコアはこんな感じかな