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ステイ・コネクテッド つながりたい僕らの世界のSHOPGIRLのレビュー・感想・評価

5.0
現代の親子の関係は、ただ親か子かだけでなくデジタルネイティブか否かという点がある。一概に親世代がデジタルに疎いということはないけれど、インターネットの席巻する時代に対して無意識的な嫌悪感を覚えている人は少なくないだろう。もちろんデジタルの世界には危険が伴うけれど、その見極めはネイティブの方が理解が深いはずだ。
本作はインターネットや夫婦関係、恋、孤独、コンプレックスなど見えないものに対する恐怖心を描いている。時代設定がインターネットに依存する社会なだけでその本質はいつの日も変わらないだろう。本質をデバイスが隠しているようで、むしろより濃く表しているのかもしれない。今じゃなきゃ描けない訳ではないけれど、今だから描けることが描かれている。だからこそ全くデジタル要素の無いシンプルなタイトルなのに、邦題は表面的で浅すぎる。
日本だと『何者』が現代社会を利用している点で似たテーマだけれど、世代間の感覚差や本質の捉え方が作品としての深みが本作には感じられた。
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