麩

ワンダフルワールドエンドの麩のレビュー・感想・評価

ワンダフルワールドエンド(2014年製作の映画)
4.0
じぶんのまわりの誰とも分かち合えないと思うけど本当に本当に大好きな映画
前半は切なく泥臭くダサく美しく甘酸っぱく、でも低予算感が惜しい映画なんだけど、
ラストうさぎあたりから、男の部屋に帰ってからの怒涛のツッコミどころの畳み掛けがものすごくて逆に往年のカルト映画を彷彿とさせる
このラストの珍妙さ奇想天外さが一周回って他のどの作品とも交わらない唯一無二の教祖みを醸し出していて
私にとってはファイトクラブと同じ棚にある映画だけど、橋本愛ちゃんはどう思ってるんだろうこの作品のことを、、、、、笑
稲葉友は隠すまで行かずとも触れずにいたい過去だと思う。笑笑
辻褄が合う合わないとかの次元ではもはや無く、
辻褄やなんやら、技術力といった映画的面白さ以外の全てがあるよこの作品には!!!!笑笑
お花畑で走るゴスロリ2人の後ろにチープすぎるゾンビ稲葉がいてその後ろで大森靖子が髪振り乱してギター弾いてるカット、
撮影の様子を思い浮かべただけで爆笑もんなんだが、、、、、
現場どんな空気なわけ?!????、

あと、「芝居上手い下手以前に、なんか全てがぎこちない」でお馴染み橋本愛さんがこの作品ではあまりぎこちなく感じなくてびっくりした
彼女の持つぎこちなさってまさに味、というか、人間としてのそもそもの持ち物で役者としてどうこうじゃないんだよな、、普段からぎこちない挙動や喋りなんだろうなって見えるけれどそれが不思議な魅力というか唯一無二さを増強してて私はすごく好きです
でもこの作品のぎこちなくない橋本愛さんもすごく好きでした
不器用で一生懸命なかんじがするよね、橋本愛さん、、、、、!♡
(そのかわり?蒼波純さんの芝居のぎこちなさが天元突破してたので、作品におけるぎこちなさの割合はしっかり保たれていたね)

この時期くらいまでの大森靖子が本当に好きだし
この映画は大森靖子の言ってることそのまますぎて監督大森靖子なのかと見ながらずっと思ってた
靖子ちゃんの脳内見せられてる?いま
みたいな
松居大悟との親和性よ、てか松居大悟って昔っから作風と言ってることが一貫してんなぁ〜(最近はなんとなく変わって?幅が増えて?きてるかも)
めちゃくちゃ松居大悟の映画だったしめちゃくちゃ大森靖子の世界だった
こんなお互いのエキスが一滴も薄まらないのにしっかりと混ざり合い100100どうしで作品一本あげることってできんの?すごすぎ
お母さんがお鍋ブクブク〜のとこの勢いとか、2人ともが「考えそう〜」って感じでおもしろすぎる、好き あそこなーんかわらける

若さはバカさだし自意識はイタいよ
でも愛ってダサくて痛くて美しくてかけがえがなくて意味がないんだよ
どんだけ叫んでも泣いても人生って生まれた時にほとんど決まってるんだよ
大森靖子が、彼女の信者たちもが追いかけて追いかけて、若さの実が弾ける瞬間までは近づき続けて、でも届かないまま、その後はどんどん遠ざかっていく…そういう暴力的な美と純真を主演の2人が持ってて、そんな2人が愚かさに塗れて視聴者をぶっちぎっていくこの物語は何故だか私の救いだよ
あーー今日は語らせて、ラスト純ちゃんと愛ちゃんに還っていく2人からの「呪いは水色」のイントロだけで涙ビャッて出てくる
このくらいの時期までの大森靖子は本当に本当に本当にこれからもずっと、私の神さま
麩